図書ログ

主に少女小説の感想置き場。

『宝石商リチャード氏の謎鑑定 天使のアクアマリン』 辻村七子

宝石商リチャード氏の謎鑑定 天使のアクアマリン (集英社オレンジ文庫)
2016/11/18
著作:辻村 七子
イラスト:雪広うたこ
by ヨメレバ

謎の多い宝石商リチャードと、リチャードの宝石店でバイトをする大学生・正義の宝石にまつわる短編集で、密かに今1番楽しみにしているブロマンスのシリーズです。
そろそろ主役2人がブロマンスの域を越えていきそうな気もする第3巻。(越えてほしい)

リチャードの過去を知る男の登場や、谷本さんの婚約などの事件があり、谷本さんとの恋やリチャードとの関係などが動き出しましたが、ワクワクというよりヒヤヒヤ…という感じです。
リチャードは思ったより単純で好意はだだ漏れみたいだし、谷本さんは思ったより難しい思考を持っているみたい。

リチャードの過去がわかったのは嬉しいけど、こんな風に他人から秘密をバラされるような形になってしまって複雑です。゚( ゚´д`゚ )゚。
でもこれは2人の愛のために必要な試練だから……(?)、正義によってリチャードが救われる日がくると信じて続きを待ちます。゚( ゚´д`゚ )゚。
母親の公認も得たことだし、正義には絶対がんばってほしい…TT

でもいくら正義でもどこにいるか分からないリチャードを外国まで追いかけて行くことは出来ないだろうな~と思っていたら、4巻の予告で外国に飛んでいて笑いました。とっても楽しみです。
リチャードの「プリンス」っていうのはどこまでのプリンスなんだろう。師匠も出てくるのか気になります。
とにかくリチャードは早く戻っておいで~~。゚( ゚´д`゚ )゚。

短編集なのに短編の感想が全くないんですけれども、ラストのショックで私はすべてを忘れた……。

『李歐』 高村薫

李歐 (講談社文庫)
1999/02/08
著者:高村薫

by ヨメレバ

【あらすじ】大学生の吉田一彰は、15年前に母と逃亡した趙文礼という男が現れたというナイトクラブでアルバイトをしていた。趙文礼の暗殺計画に巻き込まれた一彰は、美しい殺し屋の李歐と出会う……

15年前に母と逃亡した趙文礼という男の暗殺計画に巻き込まれた主人公・一彰が、美しい殺し屋・李歐と出会う所からはじまるブロマンス小説。
面白かった~。音楽のように登場する中国語のセリフが美しい~。
でも后光寿(ホウクアンショウ)とか廖(リャン)とか、出てくる度に読み方を忘れてしまうので、中国語の部分に全部ルビを振って欲しかったけどw(;=∀=)

旋盤工場「守山製作所」での30年を舞台に、守山製作所の転落や再起、守山耕三と一彰の絆、結婚などが描かれていくのですが、子どもの頃に皆に可愛がってもらった記憶や、守山さんの幸せそうな最期が印象的だったので、終盤で守山製作所をたたむ決意をする一彰が悲しくて。(完全に負の遺産でしたけども…!)
警察を欺き、ヤクザも欺き、15年もひたすら李歐との約束を待ち続ける主人公は、ちょっと共感し難い部分もありましたが、一彰にとっては李歐が約束を覚えているかなんてどっちでも良くて、ただただその約束が生きる理由だったのかなとも思います。
出会いがしらに李歐が一彰に口紅を塗るシーンや、一彰が李歐に「心臓が妊娠したみたいだ…!」と言うシーンがとても強烈です。好き~~!。゚( ゚´д`゚ )゚。

ラストシーンが本当に良いです。
一彰との約束を守り、笹倉の棺を引きながら櫻花屯(インファントン)に帰ってくる李歐と、2千人の葬列と5千本の桜が美しすぎて。笹倉の最期には涙が。
30年という長いストーリーでしたが、紆余曲折の末に幸せな未来を感じるラストで本当に良かったです。

『霊応ゲーム』 パトリック・レドモンド

霊応ゲーム (ハヤカワ文庫NV)
2015/05/08
著者:パトリック・レドモンド
訳:広瀬順弘
by ヨメレバ

【あらすじ】真面目で気の弱い主人公のジョナサンは、寮生や教師からいじめられていた。ある日、教師にいじめられている所を助けてくれた、クラスの一匹狼のリチャードと友人になるが、次第にリチャードはジョナサンに執着し、彼の周りの人間を排除するようになり……

クレイジーサイコ・ブロマンス……。

面白かったー!徹夜で読みました。
1954年・戦後のイギリス、パブリックスクールに通う男子生徒の友情を描いたサイコホラー小説で、イギリス、パブリックスクール、行き過ぎた友情、執着などの要素に惹かれて購入しました。

ジャンルはホラー小説らしく、交霊術などの要素もあります。
読んでる最中は2人の友情が強烈で、交霊術は添え物くらいにしか思えないんですが、ぞっとする悲しいラストを迎えます。

真面目で気の弱い、いじめられっ子の主人公のジョナサンが、教師にいじめられている所を助けてくれたクラスの一匹狼のリチャードに強くあこがれ、友だちになります。
一匹狼だったリチャードが、だんだんジョナサンに執着するようになり、彼をいじめていた人や彼と親しい友人たちを排除していく、というストーリー。

だんだん心を寄せていく、寄宿学校らしい2人の耽美な友情にうっとりしながら読んでいましたが、だんだん一匹狼だったリチャードの独占欲と友情が怪しい方向に……。
<霊応ゲーム>の時に肩を抱いたシーンや、リチャードの実家で2人で寝ていたシーンは幸福でドキドキしたのに。
ニコラスの嫉妬や、距離が近付いていく2人の関係にゴロゴロ転がりながら読みました。

真相は、3人が<霊応ゲーム>で呼び出してしまった「霊的な何か」が存在して、転落死や火事やラストの死を招いたということでしょうか。
もう1回読めば、もっと文章の端々に「何か」の存在を読み取れるのかなあ。(全然気付かなかった顔)
ニコラスにも降霊していたようだから、最後にリチャードを殺したのはニコラスの想いだったのかも。

ジョナサンがあんなに憧れて、なついて、リチャードも力尽くでジョナサンを守ろうとしていたのに、最後にジョナサンがリチャードは全然憧れるような人間じゃなかったと言ってしまうのが悲しすぎて……しばらくは読み返せないかなぁと思います。
たぶん、心の底から失望されるシーンがわりと苦手な気がする…。ラストで信用を回復するなら大丈夫なんですけど。

う。そりゃあリチャードは独占欲が強くて、性格も悪くて、モラハラのサイコホモだったけど、本文中でジョナサンのリチャードへの憧れが終わった今でもリチャードがカッコよく思えるのは、やっぱり他人の評価を気にせず堂々として、友人がいじめられていたら颯爽と助けられるような部分への憧れがあるからなのかなぁと思います。

来世では善良なホモに生まれ変わって幸せになろうね……。

『警視庁公安0課 カミカゼ』 矢月秀作

警視庁公安0課 カミカゼ (双葉文庫)
2015/11/12
著者:矢月秀作

by ヨメレバ

【あらすじ】潜入スパイ捜査を行う警視庁の秘密機関・公安0課は、現在パグという市民団体を調査していた。しかし調査に当たっていた友岡・藪野共に連絡が取れなくなり、代わりに交番勤務の瀧川を調査にあたらせようとするが……

武装化した市民団体VS警察のアクション小説です。
ページ半分までは主人公・瀧川が、普通の交番勤務から公安部へ引き抜かれる部分が書かれ、残り半分が市民団体へのスパイ小説という構成でした。
このページ半分まで続いた公安への引き抜きシーンが、もう「腹立つ~~~!!」と怒りながら読みましたが、最後は派手で気持ちのいい終わり方で面白かったです。皆さん言っていますが、主人公がとても不死身だった。

スリのおじさんを潜入させたあたりは、「えっ…正気かな??」と思ったり、白瀬が瀧川を助けるために「辞めます!」って啖呵を切った後、普通に捕まってたあたりは笑ってしまいました。

藪野もカッコ良かったけど、個人的には瀧川さんが好きです。

『オーダーは探偵に 謎解きだらけのテーマパーク』 近江泉美

オーダーは探偵に 謎解きだらけのテーマパーク (メディアワークス文庫)
2016/04/23
著者:近江泉美
イラスト:おかざきおか
by ヨメレバ

【あらすじ】犯行予告があって混乱しているテーマパーク・ドリームキングダムの事件を解決して欲しいと翠子から頼まれた悠貴と美久。翠子のために、美久は1日デート券を使って、悠貴に一緒にドリームキングダムに行ってもらうことにするが……第7巻。

高校生探偵と女子大生の喫茶店ミステリー7巻。
楽しみにしているシリーズです。面白かったー。
今回の舞台はテーマパーク。
悠貴、デートに向いてないw

犯行予告の真犯人は意外な人物、そして純愛な顛末でビックリしました。というか私はいまだに翠子と聖を全然信用していないので、翠子の自演だと思って読んでいたわホホホ……(^^;
碧子も聖も楽しいキャラなので、つい信用しそうになるのですが、私の中ではまだ、映画だと良い奴になるジャイアンみたいなイメージなので……(?):;(∩´﹏`∩);:
信用できなさとは別に、聖は魅力的で好きなキャラクターなので、今後、悠貴と聖の過去がほどけていくのを楽しみにしています。
最後に悠貴に一歩踏み込んだ、美久の決意がとても良かった~。次巻も楽しみ。

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